PJT 二棟共同で計画した二軒家(3)

浄化槽の排水先は、敷地からはるか離れた別の疎水、ということに決まりました。
東側の奥羽山脈を水源とする、多数の小河川が、網の目のように絡むように流れながら合流を繰り返して、雄物川に流れ込みます。
農業用水は、これらの小河川の水を、地盤面の標高と微妙な勾配を徹底的に活用して、すべての水田に有効に水を必要なだけ供給する、という驚異的なシステムです。
今回の敷地の道路寄りの疎水と、敷地奥の疎水は、すぐ上流で分岐したもので、敷地の数百メートル先で、河川にそれぞれが流入しています。かつては、両方とも、田への供給水路だったのですが、敷地奥の疎水沿いに建物が建ち並ぶようになり、生活排水路としての機能に、特化させるように変わったようです。
申請対象の敷地から、その排水先となる疎水までは約40メートル。排水管は疎水先までの土地を借りて埋設することになります。
幸い、疎水に接するまでの土地はクライアントの先代の方の所有で、借りることができました。
この草に覆われた細い水路が、その放流先です。

これは、今年7月の写真です。
このころ、確認申請作業が進んでいました。