見学会と相談会を行います

急ですが、古民家再生で新築された住宅を会場として、見学会と、新築の相談会を開催することになりました。 一度目は、11月9日(土)上越新幹線「安中榛名駅」駅前にJR東日本が開発した「ビューヴェルジェあんなかはるな」という新しい街がありますが、そこ…

PJT 二棟共同で計画した二軒家(6)

骨組みが完成したら、 構造用合板で、壁や床、屋根を補強します。 24ミリという厚い構造用合板を用いると、根太などの細い部材を省略できるので、構造体をそのまま見せる設計では、すっきりした内観を作ることができます。

PJT 二棟共同で計画した二軒家(5)

いよいよ「建て方」です。 基礎が出来た後、加工の終わった構造材(柱や梁)を、クレーンなどを用いて、一気に立ち上げます。 かつては、この作業は、すべて人力で行われていました。 2軒分の建物とは言え、骨組みの状態でも、建物のその後の仕上がりが少し…

PJT 二棟共同で計画した二軒家(4)

申請が下り、地鎮祭も終わっていよいよ基礎工事です。 近年の住宅の基礎は、鋼製型枠が主流となりました。設計事務所の設計による住宅は、なかなか規格の型枠に乗らないため、一部は、型枠大工さんの手を借りるところも出て来ますが、良くも悪くも鋼製型枠、…

PJT 二棟共同で計画した二軒家(3)

浄化槽の排水先は、敷地からはるか離れた別の疎水、ということに決まりました。 東側の奥羽山脈を水源とする、多数の小河川が、網の目のように絡むように流れながら合流を繰り返して、雄物川に流れ込みます。 農業用水は、これらの小河川の水を、地盤面の標…

PJT 二棟共同で計画した二軒家(2)

このあたりは、4月に入ってもまだそこここに雪が残るところです。 今年の4月10日の現場も、まだ雪景色でした。 申請対象の敷地は、この道路沿いの水路から奥に15メートルほどまでです。建物を建てるのに必要なだけ、クライアントのお父様から購入して頂きま…

PJT 二棟共同で計画した二軒家(1)

今回から、「PJT 二棟共同で計画した二軒家」の現場施工記録です。 このプロジェクトは、秋田県の某市で計画が進んでいます。 私がかつてその関連の劇場を設計を担当させて頂いたことのある、ある劇団に所属する方々の住宅新築計画です。実は、この計画は200…

古材で家具を作る=002

古材で家具を作る=002 今回は、造り付けの洗面台+壁面収納。 先ず写真を。 カウンター材は、古材の大梁を厚さ50ミリに割いたもの。洗面器は、市販の単体ものをクライアントの方に購入して頂いたものを現場で施工しています。 通常、古材に塗装を掛けることは…

本の装丁始めました-NO.6

本の装丁始めました-NO.66回目は、「さようなら、ぼくの魔女」。 本格ミステリーの、言語教育テキストへの翻訳版です。 仕事の出張先で偶然知り合った小さな女の子、最初の事件をきっかけに、主人公は、彼女を身内に返すためになにかと面倒を見る事になるの…

古材で家具を作る

古材で家具を作る=001古材というのは、大変面白い「素材」です。数十年、百数十年という時間が創りだす木の表情は、決して新しい木材で再現できるものではありません。窯の火が創り出す焼き物の表情にも似たものを感じます。 古民家を、現代住宅に甦らせる設…

本の装丁始めました-NO.5

本の装丁始めました-NO.55回目は、「太郎の夏休み」。 だれにでもある子供の頃の想い出。 小学生の頃のある夏休み、田舎の里山の森に迷い込み、小さな池のほとりで、不思議な老人と出会います。その老人に誘われて、深い池の中で不思議な体験をします。自分…

本の装丁始めました-NO.4

本の装丁始めました-NO.44回目は、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」の再話です。

本の装丁始めました-NO.3

本の装丁始めました-NO.3です。今回は、「横浜ミステリー」 横浜というスマートな近代都市を舞台に展開する、殺人事件ですが、クールに、こざっぱりと、現代の若い人たちの感情を、うまく捉えてストーリーは続いて行きます。 章が、細かく分かれており、読者…

本の装丁始めました-NO2

本の装丁始めました-NO2 です。今回のタイトルは、「大きな帽子の女」。 「翻案」として上宰されたものは、背景が現代ですが、元になった原作は、今昔物語の一章です。大変面白いアイデアです。 ストーリーを追って行く主体の、心あるいは頭の中のイメージの…

本の装丁始めました

本の装丁始めました。 あるテキストの装丁を依頼を頂き、現在のところ8巻まで完成しました。 デザインに際して何を考え、どのように進めて行ったのかということも、併せて少し書いてみます。 今回の8巻は、外国人向けの日本語教育システムのためのテキストで…

【コラム2 「化粧板」はどこまで人を騙せるか(その1)】

【コラム2 「化粧板」はどこまで人を騙せるか(その1)】■素朴な疑問 「〜化粧板」という呼ばれる建材があります。40年ほど前から出回っている、メラミン化粧板。 皆さんのお宅にも、ひとつや二つのメラミン化粧板が仕上げ材に使われている家具があると思い…

コラム1 「古民家再生の目的」

【コラム1 古民家再生の目的】 古民家を住宅として再生することの目的は、住宅を新築するということのあるひとつの特殊な方法ととらえることができます。 古民家を解体し、その良さを十分に正しく咀嚼した上で、新しいプラン、新しいアイデア、新しい設備を…

■【アカデメイア連載 びゅうヴェルジェ安中榛名の古民家移築再生 

■【アカデメイア連載 びゅうヴェルジェ安中榛名の古民家移築再生 第13回】内観も徐々に仕上がりのイメージに近づいてきます。 大きな吹抜けを渡る二階の渡り廊下は、この建物の魅力のひとつです。自分の家の空間を、上から俯瞰できるというのは、空間を客観…

【アカデメイア連載 びゅうヴェルジェ安中榛名の古民家移築再生 第

■【アカデメイア連載 びゅうヴェルジェ安中榛名の古民家移築再生 第12回】 上棟から約ふた月。建物の全貌が現れて来ます。 主屋の屋根は、天然スレート。 天然スレートというのは、薄く割れる自然石全般を呼ぶ言葉です。この現場では粒子の細かい粘土が圧力…

■【アカデメイア連載 びゅうヴェルジェ安中榛名の古民家移築再生 

■【アカデメイア連載 びゅうヴェルジェ安中榛名の古民家移築再生 第11回】現場の骨組みが出来ると、建物の大きさ、広さ、存在感、設計時に込めたいろいろな想い、などを中間段階で、確認出来ます。微調整の必要なところは、変更の指示を出しますが、予算のア…

■【アカデメイア連載 びゅうヴェルジェ安中榛名の古民家移築再生】

■【アカデメイア連載 びゅうヴェルジェ安中榛名の古民家移築再生 第10回】■上棟式から約2ヶ月-木工事の期間上棟式から約2ヶ月の期間は、棟梁達の力の見せ所です。この建物では、長屋門が少し先行し、主屋が、それを追いかける、といった感じで、徐々に新しい…

■【アカデメイア連載 びゅうヴェルジェ安中榛名の古民家移築再生】

■【アカデメイア連載 びゅうヴェルジェ安中榛名の古民家移築再生 第9回】■建て方 長屋門は、寄せ棟造りです。主屋よりも少しずつ先行して工事が進みました。 長屋門の梁組は圧巻です。S棟梁が、もっとも工夫をこらしたところです。私の設計の意図を見事に実…

■【アカデメイア連載 びゅうヴェルジェ安中榛名の古民家移築再生】

■【アカデメイア連載 びゅうヴェルジェ安中榛名の古民家移築再生 第8回】■長屋門の基礎石次の写真は、今回の建物の特徴でもある「長屋門」の扉の基礎石です。 今回の計画は、「古民家の移築再生による家づくり」ですが、「長屋門」の部分は「移築」ではあり…

■【アカデメイア連載 安中榛名の古民家移築再生

■【アカデメイア連載 びゅうヴェルジェ安中榛名の古民家移築再生 第7回】 ■基礎が完成 鉄筋工事と型枠工事が完了すると、コンクリートを打って、基礎工事の完成です。 基礎には、必要に応じて上の写真のように、床下通気口を設けます。完成建物の断熱をどこ…

■【アカデメイア連載 びゅうヴェルジェ安中榛名の古民家移築再生 

■【アカデメイア連載 びゅうヴェルジェ安中榛名の古民家移築再生 第5回】■古民家にはお宝がいっぱい=つづき 「お宝」の続きです。 この建物の元のオーナーが残して行ったタンス類。桐のタンスです。 桐は、柔らかいので傷がつきやすく、見た目には、かなり傷…

■【アカデメイア連載 びゅうヴェルジェ安中榛名の古民家移築再生 

■【アカデメイア連載 びゅうヴェルジェ安中榛名の古民家移築再生 第4回】■古民家にはお宝がいっぱい 古民家には、何十年、中には何百年前からのものが残されていることがあります。それまでの住み手には、もう必要がなくなり、今まさに廃棄物として捨てられ…

●建具

建具の写真をいくつか。 奥の間の襖です。力があります。 建具のうち、襖を再生の際に再利用するには、「表装のし直し」などが必要となる場合は、費用がかなりかかります。ここは判断が必要です。 真ん中に水平の帯が一本入った帯戸です。最高級のものは、上…

●生活空間

一階には、広い板の間が4室ありました。 これらうち二室が、直接すぐ外の街路に面しています。解体直前の状態では、まどは、床からの大きなアルミサッシュになっていましたが、おそらく、かつては、障子と千本格子と、それにならんで、外部に式台(来客を向…

■【アカデメイア連載 びゅうヴェルジェ安中榛名の古民家移築再生 

■【アカデメイア連載 びゅうヴェルジェ安中榛名の古民家移築再生 第3回】もう一枚、小屋組の写真です。 間口5間(けん)という、巾の広い町家といえます。そこに梁を介して、1スパンの無柱空間を実現しています。養蚕が盛んだった頃の、作業場の空間への強い…

「内部は古民家!」

中を見ると、一階は、建物手前側(道路寄り)は「町家」、一階奥は農家、二階は、養蚕の作業スペースという構成です。狭い通りニワ(土間)を抜けると町家独特の小さな「中庭」を経て、奥の土蔵や作業小屋につながります。二階の養蚕スペースでは、小屋組(…