2010-05-01から1ヶ月間の記事一覧

●建具

建具の写真をいくつか。 奥の間の襖です。力があります。 建具のうち、襖を再生の際に再利用するには、「表装のし直し」などが必要となる場合は、費用がかなりかかります。ここは判断が必要です。 真ん中に水平の帯が一本入った帯戸です。最高級のものは、上…

●生活空間

一階には、広い板の間が4室ありました。 これらうち二室が、直接すぐ外の街路に面しています。解体直前の状態では、まどは、床からの大きなアルミサッシュになっていましたが、おそらく、かつては、障子と千本格子と、それにならんで、外部に式台(来客を向…

■【アカデメイア連載 びゅうヴェルジェ安中榛名の古民家移築再生 

■【アカデメイア連載 びゅうヴェルジェ安中榛名の古民家移築再生 第3回】もう一枚、小屋組の写真です。 間口5間(けん)という、巾の広い町家といえます。そこに梁を介して、1スパンの無柱空間を実現しています。養蚕が盛んだった頃の、作業場の空間への強い…

「内部は古民家!」

中を見ると、一階は、建物手前側(道路寄り)は「町家」、一階奥は農家、二階は、養蚕の作業スペースという構成です。狭い通りニワ(土間)を抜けると町家独特の小さな「中庭」を経て、奥の土蔵や作業小屋につながります。二階の養蚕スペースでは、小屋組(…

入手した古民家:「これが古民家?」

次の3枚の写真が、解体直前の外観です。 どうですか。この写真を見て読者の方は、意外な感覚を持たれるのではないでしょうか。 外観からは、古民家には見えませんね。 この外観は、この建物に住んでおられた方が、永年に亘って、何度も何度も手を入れられた…

古民家を手に入れる。

今回は、実は、ほぼ一件目の情報で、決めることができました。古民家を探す段階から、竣工までの間、設計者であり、またクライアントの方のための助言者である私たち(今井俊介+堤康子=アカデメイア)を、情報収集、施工コーディネートなどの面で助けてくだ…

古民家のどこを見ればよいか

しかし、自分がこれから実現する住宅に適した古民家というのは、どんなふうにして見つけ、またどんな基準で選べば良いのでしょうか。またそもそも良い古民家ってどんな状態をいうのでしょうか。 古民家ですから、多くの場合、柱も梁も壁も床も襖も障子も、な…

古民家を手に入れる

「古民家再生」で住宅をつくるには、古民家を手に入れなければなりません。現在使われなくなってしまった古民家は、全国にたくさんあります。 「譲渡古民家」の情報(古民家を譲ります、という情報)は、今ではネット上でも見られますし、専門のNPOの会員に…

■【アカデメイア連載 びゅうヴェルジェ安中榛名の古民家移築再生 

■【アカデメイア連載 びゅうヴェルジェ安中榛名の古民家移築再生 第2回】

■【アカデメイア連載 びゅうヴェルジェ安中榛名の古民家移築再生 

■【アカデメイア連載 びゅうヴェルジェ安中榛名の古民家移築再生 第1回】今回の連載は、■【アカデメイア連載 びゅうヴェルジェ安中榛名の古民家移築再生】です。 「安中榛名駅」は、JR東日本長野新幹線の駅です。 今回の計画の敷地は、20年ほど前から、JR東…

■「アカデメイアによる群馬県甘楽郡の古民家現地再生」【アカデメイ

■「アカデメイアによる群馬県甘楽郡の古民家現地再生」【アカデメイア連載第 13回=最終回】室内は、柱梁以外は、ほとんどガランドウです。この柱梁で規定された内部空間に、ある程度の将来のプランを描いています。しかし、まだオーナーの側でも具体的な方策…

■「アカデメイアによる群馬県甘楽郡の古民家現地再生」【連載第 12

■「アカデメイアによる群馬県甘楽郡の古民家現地再生」【アカデメイア連載第 12回】今回の再生は、「途中までの再生」ですが、最終的な形が見えているわけではありませんから、どこまで仕上げておくか、どんな可能性を残しておくか、そして、今の段階で行っ…

■「アカデメイアによる群馬県甘楽郡の古民家現地再生」【連載第 11

■「アカデメイアによる群馬県甘楽郡の古民家現地再生」【アカデメイア連載第 11回】いよいよ完成です。 今回の再生計画は、将来の住宅への改築を想定した、「途中までの再生」です。 少し復習になりますが、計画で実行したポイントを列挙してみます。A.建物…